COMPex F2が新登場 : 最も強力なVUVレーザ

最新のCOMPexエキシマレーザは、157 nmと193 nmの二波長に対応し、硬い材料や透明な材料のアブレーションを可能にします。

2022年3月8日、Coherent

オプトジェネティクス(光遺伝学)

本日は、Coherent COMPexファミリーの新製品、Coherent COMPex F2をご紹介します。Coherent COMPex F2は、これまでで最も強力なVUVレーザです。

真空紫外波長域の強力な光源を必要とする用途に対応した、新しい二波長レーザです。具体的には、ガス充填量を切り替えるだけで、157 nmと193 nmの両方の波長を直接出力できるため、F2 の有用性と価値を最大限に高めることができます。

COMPex F2の主な用途の一部をご紹介します。

  • 石と氷の試料のLA-ICP-MS分析
  • 特殊材料のパルスレーザ成膜(PLD)
  • PDMSやPTFE(Teflon®)のダイレクトパターニングやマイクロマシニング

レーザアブレーションLA-ICP-MS(Laser Ablation Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)は、固体サンプルの元素組成分析を、サンプル前処理なしで行うことができる汎用性の高いツールです。多くの岩石サンプルや北極圏の氷のサンプル用途にVUVが必要とされています。

パルスレーザ成膜(PLD)は薄膜の成膜方法として急成長している手法です。短波長化により、層生成における材料スペクトルを拡大することができます。材料加工の分野も同様です。157 nmと193 nmの波長では、高純度石英やポリジメチルシロキサン(PDMS)、さらにPTFE(Teflon®)などの素材でも高精度にパターニングすることができます。

オプトジェネティクス(光遺伝学)
Teflon®ワイヤストリッピング(PTFE)

COMPex F2の主な特長は以下の通りです。

  • 157 nmまたは193 nmの真空紫外域動作
  • 32 mJ安定化パルスエネルギー@157 nm
  • 50 Hz繰返周波数
  • バキュームフランジアクセスによる気密性の高いビームパス

実用的な観点から、新しいCOMPex F2レーザは、COMPex製品シリーズのあらゆる利点を備えています。1)高効率な光源で、コンパクトな設計と簡単な設置と操作を特長としています。2)比類ないパルスエネルギーとパルス間安定性、優れたビーム均一性、産業グレードの24時間365日の信頼性を提供します。

また、COMPexレーザは、ほとんどの248 nmと308 nmの紫外波長用途でも基準となっています。PLDによる薄膜形成や、マイクロエレクトロニクスを支えるウェハーデボンディングなど、さまざまな用途で活用されています。

COMPexレーザは、次世代のMicroLEDディスプレイの自動生産を実現する最新のCoherent UVtransferツールにも使用されています。

他のCOMPexレーザと同様に、COMPex F2は、請求書の日付から36か月間または10億パルスのうちいずれか早い方を対象期間とする包括的な保証サポートが付いています。また、無料の設置サービスも行っています。

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